サスティナブルな建築
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環境性能と経済メリット
クリニック経営の論理的選択
「サスティナブル」という価値は、単なる環境への配慮だけではありません。
「高い温熱環境による光熱費の削減」や「木造建築による初期投資の軽減」など、クリニック経営の長期的な安定に直結する論理的な選択です。
私たちは、未来のクリニック経営を支える3つの論理で、その価値を提供します。
クリニックの運営コストの中でも、特に大きな割合を占めるのは光熱費です。
中でも、最も負担が大きいのは空調による電気代です。
この光熱費を削減するためには、建物の断熱性能を向上させることが不可欠です。
断熱性能を最も左右するのが、窓(サッシ)です。
なぜなら、建物の部位の中で窓は断熱材がほとんど入らないため、熱が最も逃げやすいからです。
適切な建材選びが長期的なランニングコスト削減につながることを、具体的な計算で比較します。
サッシの種類 | 熱貫流率(U値) | 7時間で逃げる熱量(ロス) | 備考 |
---|---|---|---|
樹脂サッシ(ペアガラス) | 1.6W/㎡K | 約1126W | 私たちが標準採用する建材 |
フロントサッシ(厚み12mm) | 5.7W/㎡K | 約4010W | 一般的な建材 |
※ 熱貫流率(U値):窓や壁などの建材を通して熱がどれだけ逃げやすいかを示す数値です。値が小さいほど断熱性能が高く、熱が逃げにくいことを示します。
この熱量の差は実に約2,884Wh(約2.88kWh)に及びます。
これは、600Wの電気ストーブを約4.8時間稼働させた時に発生するエネルギー量に相当します。このエネルギーを、高性能なサッシを選ぶだけで毎日ロスせずに済むことを意味します。
さらに重要なのは、価格の比較です。
一般的なフロントサッシと比べ、私たちが採用する高性能な樹脂サッシは、価格が約3分の1でありながら、約3.5倍の断熱性能を発揮します。
「安価でありながら、性能は格段に優れている」という合理的な選択こそが、長期コスト削減への最も確実な投資となります。
従来の断熱基準の建物では、冬場の体感温度が大きく低下し、患者様やスタッフに負担をかける可能性があります。
しかし、私たちが標準とする建物では、暖房効率を最大化し、医学的に安心できる快適な温度環境を一年中実現します。
手術室の結露は、高価な医療機器に数千万円の甚大な被害を及ぼす可能性があります。
結露の多くは、外気の湿った空気が室内の冷えた面に触れることで発生します。
特に、手術室は高度な空調により室温が厳密に管理され、外部との温度差が大きいため、結露リスクが非常に高い環境です。このリスクを放置することは、高度な医療行為の確実性を損なうことに繋がります。
私たちは、気密・断熱を組み合わせた上で、高性能な専門の空調システムを導入しています。このシステムは、室外機からの排熱を再利用することで、余計なエネルギーを消費せずに、適正な湿度に制御された空気を安定供給します。
湿気による医療機器の故障リスクを排除し、医療行為の確実性を担保します。
目先のコストに惑わされず、光熱費の削減と医療機器を守る環境性能を追求することが、最も賢明な投資です。
未来の環境と経済を見据えた、最適な建築基準を私たちと共に定めませんか。